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栗原邸 継承のための一般公開

栗原邸一般公開2017

 
栗原邸 継承のための一般公開

旧鶴巻邸/本野精吾設計/1929年竣工/国・登録有形文化財

 この建物は、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)校長を務めた染色家の鶴巻鶴一の邸宅として1929年に建設されたものです。設計者は同校教授であった建築家・本野精吾(1882-1944)。「中村式鉄筋コンクリート建築」と称される当時最先端の特殊なコンクリートブロック(通称:鎮ブロック)で建てられた、合理性を追求した建築です。一方でウィーン分離派やウィーン工房の影響を思わせる装飾的なデザインも見られ、モダニズムへの移行期に生み出された独自の建物だと言えます。
 2007年にはモダニズム建築の保存に関する国際組織DOCOMOMO Japanより、優れた日本のモダニズム建築の1つとして選定され、2014年には国の登録有形文化財に登録されるなど、近年その文化財的評価が高まっています。
 建物は老朽化により傷んでいましたが、2011年度より京都工芸繊維大学大学院の教育プログラムにより、学生とともに修復作業を行ってきました。この建物は、現在、購入者を探しています。建物の歴史的・文化的価値を継承し、長く居住もしくは活用してくださる方を希望しています。
 この建物の歴史的・文化財価値や修復の成果を広く知っていただき、よりよい継承を実現するため、所有者の栗原眞純氏のご協力により期間を限定して公開することになりました。多数のご来場をお待ちしております。

公開日:2017年5月20日(土)・21日(日)・27日(土)・28日(日)
公開時間:10:00~17:00

ギャラリー・トーク:5月21日(日)・28日(日)14:00~15:00
「住宅遺産栗原邸の可能性について」講師:住宅遺産トラスト関西のメンバー

入場料:一般1,000円/学生500円(収益は栗原邸の修復費用に充当)
申込み:不要
所在地:京都市山科区御陵大岩17-2
京都市営地下鉄東西線御陵駅下車 2番出入口から北方面へ徒歩約10分

主催:栗原邸保存研究会/住宅遺産トラスト関西
後援:DOCOMOMO Japan/京都工芸繊維大学KYOTO Design lab/古材文化の会

問い合わせ:栗原邸保存研究会/住宅遺産トラスト関西(担当:笠原一人)
E-mail : kasahara@kit.ac.jp / FAX : (075)724-7250

備考:駐車場はございませんので、お車での来場はお断りいたします。
   建物および敷地内での飲食、喫煙は禁止いたします。
   スリッパ(上足)をご持参ください。

栗原邸の購入をご検討の方は、住宅遺産トラスト関西(LHD@hhtkansai.jp 全て小文字で結構です)まで。一般公開当日も会場で受け付けます。

秋のイベント、見学会+セミナー

 11月27日、サポーター対象の秋のイベント、見学会+セミナーを開催しました。
「旧喜多邸」が無事継承されたことを記念して、紅葉の美しいこの日に計画しましたが、あいにくの雨模様になってしまいました。

喜多邸1

喜多邸2

 今回、特別にお隣の駒井家住宅もオープンしていただきました。駒井邸からは大文字から喜多邸に景色が続きます。90年近くもこの景色が続いていたこと、そしてこれからも続いていく当たり前のことに安堵します。洋風様式的なヴォーリス設計の駒井邸から和風モダニズム藤井厚二設計の旧喜多邸、近代建築の縮図ともいえる貴重な景観です。

喜多邸3

 続いて、東京の住宅遺産トラスト幹事の松隈章さん、理事の木下壽子さんのお二人を招いてのセミナーです。東京の住宅遺産トラストは、吉村順三設計、音楽家園田高広邸の継承の成功をきっかけに、このように住宅遺産を継承する活動は、アイデア、ネットワーク、経験を蓄積して広くシェアすることが大切と、2013年3月に設立された経緯も伺えました。
聴竹居倶楽部代表でもある松隈さんからは、「今こそ問われる藤井厚二の住宅の価値」と題して、奥深い藤井厚二論をお話していただきました。藤井厚二を敬愛する松隈さんは、実はひ孫弟子でもあったというエピソードに縁のつながりを感じます。
昨年の今頃は、この紅葉をゆっくり愛でる余裕なく更地の危機に瀕していたのが遠い昔のよう、雨に濡れても、お庭の力に、今日も励まされました。

喜多邸4

撮影:松隈章氏
記:原田純子

岡本の洋館 内覧会

 『住宅遺産 名作住宅の継承』と題して1年間連載されます今年の家庭画報、その6月号に、「洋館を未来へ」と題して、岡本の洋館が登場しました。大正12年(1923年)に建てられ、阪神大震災までは、稲畑家、宮地家、塩野家と三家の暮らしを見守ってきました。その後の20年は、ときどき風は入れ替えるも住まい手は帰らず、ひっそり、その姿を留めています。

 このたび、家庭画報掲載を機に、今のこの姿を披露し、良いかたちで継承してくださる方を探したいと、やっとの想いで、重い扉を開きました。サポーター会員やH.P.、F.B.よりいつものようなお知らせで迎えましたので、初日は35名の来訪者でした。が、新聞各社、テレビやラジオからも次々紹介され、ご近所や阪急電車の窓から、ずっと気になっていたという方々や、はるばる関東や九州など遠方の方々まで、週末4週間、8日間でのべ700人を超える来訪者となりました。改めてしみじみ反響の大きさを感じています。
 梅雨の季節、雨の日も猛暑の日もありました。ガイドツアーも大勢の方が同時に来られます。初めての公開にいろいろ心配もしましたが、雨に濡れた紫陽花はより美しく、天井が高い館内には、気持ち良い風が吹き抜け、どうやら杞憂だったようです。皆さんに書いていただいたアンケートからは、「古き良き時代の洋館、心が豊かになりました。」「日常に疲れた現代人の癒しの場になれば」、また、「よく残りました」「ここまで維持されました」などなど感動の感想の上に、「なんとか残すべき」「残りますように」と祈るようなお言葉も多数いただきました。なかには先代、昭和37年くらいまでの所有者である宮地家とゆかりのある方々も来られ、しばし在りし日の暮らしに想いをよせ、感慨にふけりながら当時のお話も伺うこともできました。

 1日2回から3回、当会ならでは、建築史家、建築家の理事たちが替わりあって務めるガイドツアー、なかでも最後の2日間は、木子七郎を研究されている日本工業大学大学院生の武知さんに案内をお願いし、それぞれに大好評でした。
 「人が居てこその建物」、階段手すり等にも艶がでてきて、日毎建物そのものに生気が蘇るかのようで、久々の大勢のお客様に、なにより洋館が一番喜んでいるかのように見えました。ありがとうございました。これを機に、次のステージに進むことができますように、これからも応援よろしくお願いいたします。(記:原田)

岡本の洋館1

岡本の洋館2

岡本の洋館3

岡本の洋館4

桃李舎講座 桝田洋子さんを囲んで

 住宅遺産トラスト関西第3回のイベントは、トーチカという場所で、構造家の桝田洋子さんにお話を伺う会でした。たまたま4月14日以降の熊本の大きな地震がおこってしまった直後ということもあり、熊本を祈りながらの会となりました。
 構造設計者の桝田さんは、「建物を、外観や間取り、デザインだけでなく、建物を支える荷重が地面までどのように流れているか、を眺め謎解きをするのが好き。その流れが建物の形と一体になっているときに、いい建物と思う。」と話されます。
 千年以上も建っている法隆寺三重塔の骨組のお話から、構造実験のビデオなども折込み、やさしい語り口で、専門領域に思えていた構造のお話を、一般の方々も交えた参加者それぞれにわかりやすく話してくださいました。楽しくなごやかな中にも奥の深い会でした。(記:原田)

桃李舎02

桃李舎01

桃李舎03

岡本の洋館 内覧会

(チラシを最新版に挿し替えました – 6月16日)

201606岡本の洋館

 

このたび、神戸市東灘区岡本の洋館(木子七郎設計)をより良いかたちで引き継いでくださる方を探したいという想いを込めて、内覧会を開催いたします。
良いご縁をお待ちしております。
当内覧会は予約制になっておりますので、必ず事前にご予約の手続きをお願いいたします。

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~洋館を未来へ~
住宅遺産 岡本の洋館 内覧会

開催日:6月18日(土)、6月19日(日)、6月25日(土)、6月26日(日)、
7月2日(土)、7月3日(日)、7月9日(土)、7月10日(日)
開催時間:11:00~16:00

各日11:30と14:00に、当会メンバーによる洋館内のガイドツアーをおこないます。
また最終週の7月9日と10日については、同時刻より日本工業大学大学院博士後期課程で木子七郎を研究されている武知亜耶さんをお招きし、洋館内を巡りながら建築家木子七郎の足跡についてお話しいただきます。

《事前予約制》

木子七郎設計による、1923年(大正12年)竣工の神戸市東灘区岡本の洋館が、この度6月から7月にかけて公開されることになりました。
所有者の長年にわたる努力によって維持管理されてきましたが、それも限界に近づきつつあり、この建築と場所をより良いかたちで継承してくださる方を探したい、という想いを込めた内覧会です。

※今回の内覧会は予約制のため、事前にご予約の手続きをお願いいたします。

   (リビングヘリテージ・デザイン)
主催:一般社団法人 住宅遺産トラスト関西

参加申込み:お名前、ご連絡先、希望ご来場日時をご記入のうえ、以下の問合せ先までお申込み下さい
参加費:1,000円
問合せ先:E-mail: lhd@hhtkansai.jp(@は半角に置き換えて下さい)
     Tel: 050-3593-1336

栗原邸一般公開2016

2016栗原邸

住宅遺産トラスト関西が建物の継承についてお手伝いをしている京都・山科の栗原邸(旧鶴巻邸/1929年竣工/本野精吾設計/国・登録有形文化財)を、5月後半の土日の4日間、一般公開いたします。多数のご来場をお待ちしております。詳細は以下をご覧ください。

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栗原邸 一般公開
旧鶴巻邸/本野精吾設計/1929年竣工/国・登録有形文化財

 この建物は、京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)校長を務めた染色家の鶴巻鶴一の邸宅として1929年に建設されたものです。設計者は同校教授であった建築家・本野精吾(1882-1944)。当時最先端の工法「中村式鉄筋コンクリート建築」による特殊なコンクリートブロックで建てられた、合理性を追及したモダニズム建築です。しかしウィーン分離派やウィーン工房の影響を受けたと思われる装飾的で表現的なデザインも見られ、モダニズムへの移行期に生み出された独自の建物だと言えます。
 2007年にはモダニズム建築の保存に関する国際組織DOCOMOMO Japanより、優れた日本のモダニズム建築の1つとして選定され、2014年には国の登録有形文化財に登録されるなど、近年その文化財的評価が高まっています。
 建物は老朽化により傷んでいましたが、2011年度より京都工芸繊維大学大学院の教育プログラム「建築リソースマネジメントの人材育成」(2013年日本建築学会賞教育賞受賞)などの一環で、学生とともに修復作業を行ってきました。修復はまだ途中段階ですが、この建物の文化財的価値や修復の成果をより多くの方々にご覧いただきよりよい継承の方法を検討するため、所有者の栗原眞純氏のご協力により、期間を限定して公開することになりました。多数のご来場をお待ちしております。

公開日:2016年5月21日(土)・22日(日)・5月28日(土)・29日(日)
公開時間:10:00~17:00
ギャラリー・トーク:5月22 日(日)・5月29日(日)14:00~15:00
講師:笠原一人(京都工芸繊維大学助教)/玉田浩之(大手前大学准教授)

所在地:京都市山科区御陵大岩17-2
京都市営地下鉄東西線御陵駅下車 2番出入口から北方面へ徒歩約10分
入場料:一般1,000円/学生500円(収益は栗原邸の修復費用に充当)
申込み:不要
備考:駐車場はございませんので、お車での来場はお断りいたします。
建物および敷地内での飲食、喫煙は禁止いたします。
スリッパ(上足)をご持参ください。

主催:栗原邸保存研究会/住宅遺産トラスト関西
後援:DOCOMOMO Japan/京都工芸繊維大学Kyoto Design lab/認定NPO法人古材文化の会
問い合わせ:栗原邸保存研究会/住宅遺産トラスト関西(担当:笠原一人)
E-mail : kasahara@kit.ac.jp(@マークは半角に置き換えてください。) / FAX : (075)724-7250

講座の案内

次回の住宅遺産トラスト関西のイベントは、講座です。
「歴史的建築物の構造性能の考え方」と題して、桃李舎主宰桝田洋子さんと一緒に考えます。

• 時       4月23日(土)15:00〜17:00

• 場所     トーチカ(大阪市都島区:参加者には後日地図を送付します)

• 参加費     500円(サポーター会員)1000円(一般)

• 懇親会    17:30~19:00(引き続きトーチカにて)実費にて

• 申込/問合せ  住宅遺産トラスト関西事務局 lhd@hhtkansai.jp

定員は、約20名にて、先着順です。すでにサポーター会員にはお知らせをしていますので、残り席わずかです。
皆様のご参加を心よりお待ちしています。

下記フォームにてlhd@hhtkansai.jpにお送りいただけますと幸いです。
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講座 出欠連絡
 
講座   15:00〜17:00 : ご出席 ・ ご欠席
懇親会  17:30~19:00 : ご出席 ・ ご欠席

ご芳名:                    
ご所属:                    
連絡先: 
                   
■その他(通信欄)
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日本橋の家見学会

 住宅遺産トラスト関西イベント第2回見学会は、2月27日、安藤忠雄設計の「日本橋の家」でした。狭小住宅のため、先着順定員での見学でした。
 まず、当会理事、建築設計事務所主宰兼大阪市立大学都市研究プラザ特任講師の高岡伸一より日本橋の家のことからミナミ界隈ならではの建築よもやま話、所有者の金森さんからもお話を伺い、その後自由に見学をしていただきました。
 大阪ミナミは、古くは江戸時代から商売の中心地、道頓堀には芝居小屋も並んでいました。安藤忠雄のみならず建築家たちが大胆に腕をふるえる目立つ建築が求められるところです。そんな大阪ミナミの繁華街、小さな飲食店や商業ビルが混在する街に溶け込むように日本橋の家があります。間口3m弱、奥行き15mのきわめて細長い敷地、そんなタイトな条件を魅力に変える、安藤マジックが冴えている建物です。
 まっすぐ伸びる階段、暗い階段を登りきると思わぬ青空に迎えられ、狭さと広がりが出たり入ったり、図面ではわからないスケール感、空間体験、コンクリート打ちっ放しの皮膚感覚を直に感じながら、一層一層階ごとに、おもわず暮らしのひとこまを思い浮かべてしまう楽しい見学会でした。

日本橋の家_1

日本橋の家_2

日本橋の家_3

日本橋の家_4

栗原邸見学会

 住宅遺産トラスト関西イベント第1回見学会は、12月19日、京都山科琵琶湖疎水沿いの栗原邸で行いました。師走の底冷えのする寒い一日にも関わらず、41名の方々が集まってくださいました。
 栗原邸の建物のことは、京都工芸繊維大学大学院助教、当会理事の笠原一人から、また、お屋敷のイメージアップを図る方策を造園家杉景の住谷弘法氏から、伺いました。
 この建物は、京都高等工芸学校(現京都工芸繊維大学)第2代校長鶴巻鶴一の自邸として、同校建築科教授であった本野精吾設計による建物です。外観は昭和4年当時としては、非常に先駆的なモダニズム建築ですが、内部は、鶴巻鶴一自身の大作であるろうけつ染の襖絵始め、電灯や調度品などアール・デコ風のインテリアでセンス良くまとめられています。外観とは違った印象に、新鮮な感動を受けておられるようでした。
 その後昭和16年から、戦後一旦進駐軍接収住宅にもなるも、数年前まで栗原家のお住まいでした。80数年という年月を経て、再び、母校によってモダニズム建築の改修・再生方法を学ぶ、実習の場ともなっています。
 今やミステリー劇場の舞台になったり、サスペンスドラマのロケ地にも使われたり、うっそうとした木立がミステリアスな表情を作り出しています。立ち枯れした松や実生の桧などを伐採し、太い幹から歴史感じるヒマラヤ杉はそのままに、伸びる枝を半分にして透け感を出すことで、建物が魅力的に蘇ります、と住谷さんよりアドバイスをいただきました。枝先から揺れる風を目でも楽しめ、室内には木洩れ陽も入ってくるでしょう、春の再訪が待ち遠しいです。
 参加者からは、「建物だけでなく植栽の話を聞けてよかった。」とのお声、また「改修や植木管理などボランティアの可能性を広げてほしい。」「協力したい。」と、この日は室内もとても寒かったにも関わらず、「実験的に1週間ほど滞在できればいいなあ。」、「暖炉が使えるようになると泊まってみたい。」と『この家で暮らすこと』への空想が拡がるようでした。

栗原邸見学会_01

栗原邸見学会_02

第1回 住宅遺産トラスト関西主催見学会

栗原邸_市川靖史撮影_01

栗原邸_市川靖史撮影_02

栗原邸見学

栗原邸は、1929年に京都高等工芸学校(現・京都工芸繊維大学)の校長、鶴巻鶴一邸として建てられました。
設計は同校教授でもあった本野精吾。DOCOMOMO JAPAN150選に選ばれています。

• 時   12月19日(土)14:00〜16:00

• 場所   栗原邸  京都市山科区御陵大岩17-2

• 参加費 500円(サポーター会員) 1000円(一般)
尚、当日、サポーター会員お申込み歓迎します。

• 寄付  保存維持のためにご協力もお願いいたします。

• 申込/問合せ   住宅遺産トラスト関西事務局  lhd@hhtkansai.jp

• 栗原邸案内 笠原一人 住宅遺産トラスト関西理事で、栗原邸保存研究会会員
建築史を専門とする京都工芸繊維大学助教

※なお甚だ勝手ながら準備の都合上、出欠のご返事を 12月17日(木)までに
下記フォームにてlhd@hhtkansai.jpにお送りいただけますと幸いです。

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栗原邸見学会 出欠連絡

見学会 (14:00〜16:00): ご出席 ・ ご欠席

ご芳名:
ご所属:
連絡先:

■その他(通信欄)

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一般社団法人 住宅遺産トラスト関西事務局
050-3593-1336
lhd@hhtkansai.jp

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